塩化カリウム(化学式:KCl)はカリウム(K+)と塩素(Cl−)の化合物。牛や豚・鶏など産業動物の飼料の栄養成分(塩素、カリウム)補給のために添加することを認可された飼料添加物の一つである。食品では指定添加物とされ、粉ミルクなどの栄養成分補給目的のほか、減塩食品の食塩(塩化ナトリウム)代用品として用いられる。塩素は、体内ではナトリウムの対照イオンとして塩化物(陽イオンを持つ元素との化合物)の形で体液や血液に存在し、体の浸透圧を調節するほか、食物の消化に不可欠な胃酸の材料となる大事なミネラルである。
カリウムは体の細胞内に多く存在し、様々な酵素作用に働き、浸透圧を保つ大事な主要ミネラルの一つ。カリウムは精白米や精白した小麦粉、脂肪、砂糖などを除き、ほとんどの食材中に含まれているが、ゆでることで失われやすい。カリウム不足が長期にわたり続くと犬は元気消失やスタミナ不足、血圧降下、乏尿が見られる一方で、新鮮な水がいつでも飲める状況下においては、犬はカリウムの多量摂取に対して寛容で、体重1kg当たり1日2gまで耐えられる。1)
1)H. Meyer, J. Zentek: Ernährung des Hundes, 4., durchgesehene Auflage, Parey Buchverlag Berlin, 2001


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