ドイツからの絵葉書（33）思い切り走る

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全力で駆け回る場所というのは、人間社会が中心の街中では、
いくらドイツといえどほとんど見かけることはない。
がしかし、ちょっと郊外に出ようものなら、
途端にそんな場所ばかりになる。

その場で巡り合った犬達は、
列を組んで走ったり、飼い主の周りをクルクル走ったり、
そんな犬達を注意するでもなく、飼い主たちもにこやかに歩いていく。

はしゃぐ犬達は、人間がどこを歩いていようが、誰であろうがお構いなし。
ゆっくりと歩く僕の脇を、後ろからすごい勢いで駆け抜けていく。
犬が「ごめんよ」とばかりにチラリとこちらに目を向けるが、
その姿がちょっと可愛い。