赤い小さな粒が寄り集まってカップ型の実を構成しているラズベリー(学名Rubus idaeus)は、日本では木いちごと呼ばれるバラ科キイチゴ属の植物。香りが良く柔らかい食感のラズベリーは、ヨーグルトに混ぜるなどしてそのまま生で食べるか、ジャムやジュース、あるいはケーキのデコレーションになどに加工して食べることが多い。ラズベリーの実はビタミンCやフラボノイド、ペクチンを多く含み、血液浄化や食欲増進、便秘解消、利尿・発汗、免疫力強化などに効果のある民間療法として古くから用いられてきた。また果実としては珍しくカルシウムを多く含み、アントシアニン(フラボノイド系物質)とエラグ酸(フェノール系物質)は抗菌効果やフリーラジカル除去作用があり、抗ガン効果が注目されている。1)
ラズベリーの葉(リーフ)は薬草として用いられ、葉に多く含まれるタンニン類(ガロタンニン、エラギタンニン)の収斂作用と抗炎症作用は、口内の炎症や下痢のときなど傷んだ粘膜の保護に用いられる。
1) Béliveau, Gingras: Les aliments contre le cancer, Trécarré, 2005.


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