本来アスペルギルス(Aspergillus、和名コウジカビ)は、死んだ動植物など有機物を分解するための自然界には欠かせないカビの一種で、現在およそ350種がアスペルギルスに属していると言われている。その中にはヒトや動物にとって有害となる種類もあるが、日本で古くから味噌や醤油などの発酵食品や日本酒に用いられてきたアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus flavus var. oryzae、和名ニホンコウジカビ)、そして食品製造に使う酵素源としてのアスペルギルス・ニジェール(Aspergillus niger、和名クロコウジカビまたは黒麹菌)は有用で、安全な種類のカビである。日本では蒸した米にアスペルギルス・オリザエを混ぜて培養した米麹は日本酒の醸造に、またアスペルギルス・ニジェールは焼酎の醸造に欠かせない。発酵過程において酵素を使ってタンパク質や炭水化物(でんぷん)、脂肪などを分解するという麹菌の持つ酵素による分解能力は、フードに混ぜることで体内に摂り込まれ、食物の消化を助ける役割を果たす。


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